テレビ業界用語の宣材写真(アーティスト写真)とは?
宣材写真とは「宣伝材料用写真」の略で「芸能事務所がタレントさんやアーティストさんを売り込むための写真」を意味するテレビ業界用語です。
アーティスト写真、略して「アー写」と呼ばれることもあります。
「アイドルは弾けるような笑顔で」「役者さんはスタイリッシュに」という感じで、そのタレントさんの個性や雰囲気が伝わる写真に仕上げることがポイントです。
大切な営業ツールになるわけですから、各事務所とも力を宣材写真に注いでいます。
宣材写真は修正仕上げが基本です。
デジタルツールが普及した現代で修正を行っていない宣材写真を探すほうが難しいと思います。
「目をパッチリ」「肌をなめらかに」という具合に修正を重ねて、タレントさんやアーティストさんの個性を強調します。
もちろん、修正しすぎると「誰やねん、こいつ。全然ちゃうやん」と思われてしまうので、修正は、ほどほどが良いですね。
タレント名鑑をチェックすると、ときどき「何年前の写真やねん!」とツッコミたくなるタレントさんがいますが、比較的更新されやすい営業ツールだと思います。
デジタルツールが普及する前は「かわいいけど、修正してるんじゃない?」という修正に否定的な風潮が日本列島を覆っていました。
しかし、デジタルツールが普及した後は「おっと、これはやりすぎやろ。逆におもろいけど」という軽く受け流す風潮に変わりつつある気がします。ナイス、ジャパン!
誰もが知っている大物芸能人になると、宣材写真はもはや意味をなさない産物になります。
そのため、むかし撮影した潜在写真が使われることが多く、ついつい「この当時から芸能界を支えているのか」と大物芸能人の歴史を振り返ってしまいます。
宣材写真は芸能界の過去と未来が詰まった営業ツール。この瞬間も、あるタレントさんの人生を大きく変える1枚の宣材写真が撮影されているかもしれませんね。