テレビ局の入社試験でディベートとディスカッションが急増した理由
ここ数年、テレビ局の入社試験でディベートとディスカッションが盛んに行われるようになりました。
ディベートやディスカッションが急増した理由は2つあります。
ひとつは「面接の答えを用意してくる志望者が増えたから」。もうひとつは「テレビ番組制作に欠かせないチームワークや機転を知ることができるから」です。
流れが予想できないディベートやディスカッションを行うことで、採用担当者は「とっさにどんな受け答えをするのかな?」「チームの輪を大切にしながら働けるタイプかな?」をチェックしています。
採用担当者にとって、テレビ局で働くための資質をまとめてチェックできるという理由で、ここ数年、ディベートやディスカッションを行うテレビ局や番組制作会社が増えています。
ディベートとディスカッションの定義
ディベートは「AとBに分かれて行うグループ討論」です。
例えば「モバイルパソコンとスマートフォンのどっちが優れていますか」という議題があるとしましょう。
参加者はモバイルパソコン側とスマートフォン側の2つのグループに分けられ、モバイルパソコン側はモバイルパソコンがスマートフォンより優れていることを、スマートフォン側はスマートフォンがモバイルパソコンより優れていることを証明します。
たとえ、スマートフォンが大好きで「スマートフォンのほうがモバイルパソコンより圧倒的に優れている」と思っていても、モバイルパソコン側に所属したら、モバイルパソコンの良さをアピールしなければなりません。
チーム分けをして、商品やサービスの優れた点やメリットをアピールする集団討論が、ディベートです。
一方、ディスカッションは「ひとつのテーマに対して、みんなで意見を交換する討論」です。人数が多い場合はグループに分けられます。
例えば「スマートフォンに足りない機能は何か」をみんなで話し合い、結論を導き出し「スマートフォンに足りない機能を明確化すること」がゴールです。
テレビ局や番組制作会社で出題されるディベートとディスカッションの割合は、3対7でディスカッションのほうが多いです。
特に、ローカル局はディスカッションが圧倒的に多いですね。
ディベートやディスカッションの流れ
まず、採用担当者からテーマと制限時間が発表されます。この時点でチーム分けが行われ、ディベートの場合はどちらを支持するかが決まります。
続いて、ディベートやディスカッションのルール説明があります。このときに、司会者が決まります。
司会者は、採用担当者が決める場合、受験者で決める場合、司会者を置かない場合があり、試験を実施するテレビ局や番組制作会社によって変わってきます。
そのあと、討論の終わり方を決めます。
誰かが結論をまとめるパターン、司会者が結論をまとめるパターン、結論が必要ないパターンのいずれで終了するかはテレビ局や番組制作会社によって異なります。
テーマ、司会者、結論が決まったら、ディベートやディスカッションがスタート。人の話をさえぎらないよう注意しながら、あなたの意見を大きな声で発表しましょう。