テレビ業界のとんち問題!三題噺はオチが勝負
テレビ業界で出題されるクリエイティブ試験と言えば、「三題噺(さんだいばなし)」が有名です。
「三題噺」とは「与えられた3つのキーワードを使ってストーリーを作る問題」で、あなたの構成力や機転の良さをチェックするための試験です。
合否のポイントは「オチ」。「おもしろいオチ、予想外のオチをつけるられるか」が合否のカギを握っています。
さて、気になる「三題噺」の書き方ですが、実は自由なんです。
与えられた言葉を使って、オチがついていれば、形式は自由。会話形式、手紙形式、独り言。何でもOKです。あなたが書きやすい文章で勝負しましょう。
内容はフィクションでもノンフィクションでもOKです。
ただし、実話や体験をベースにする「作文」と違って、「三題噺」はフィクションを書いたほうが盛り上がります。迷ったら、フィクションをおすすめします。
三題噺のオチの書き方はパターンで練習しよう
「三題噺」の対策を説明する前に、クリエイティブという言葉が生み出す誤解について少し触れておきたいと思います。
テレビ業界で働いていると、ときどき「クリエイティブなお仕事ですね。いつもすぐにアイディアが浮かぶのですか?」と言われることがあります。
自慢じゃありませんが、すぐにアイディアが浮かぶことは、ほとんどありません。
実際は「クリエイティブに見えるだけで、地味な仕事」です。
ただ、地道な知識の蓄積や日頃の好奇心とリサーチが「クリエイティブに見える部分」を支えてくれているので、ありがたいことに「すぐにアイディアが浮かぶ」と思われることがときどきあります。
「三題噺」に関しても同じことが言えます。
「3つのキーワードを与えられ、80分以内でおもしろいストーリーを作ってね」と言われても、そう簡単に作れるものじゃありません。
しかし「三題噺」のコツを知っていれば、焦ることなくストーリーを書くことができます。「三題噺」の書き方を知っていれば、誰でもオチをつけることができるんです。
さきほど少し触れましたが、「三題噺」はオチが勝負です。
おもしろければ合格、つまらなければ不合格。とてもわかりやすい試験です。
オチが勝負なのですから、まずは「三題噺」のオチの書き方(オチのつけ方)から練習しましょう。
僕がおすすめするオチのパターンは2つ。「どんでん返し」と「タネ明かし」です。
「どんでん返し」とは、最後の最後でストーリーをひっくり返して、笑いや驚きを与えるストーリー手法。「読み手の予想をどれだけひっくり返せるか」がポイントです。
一方「タネ明かし」とは、最後の最後でネタをバラして、笑いや驚きを与えるストーリー手法。「主人公は人間だと思わせておいて、実は動物でした」と最後の最後でバラすパターンです。
どちらを選ぶかは好みの問題なので、あなたが取り組みやすいほうを選んで練習しましょう。
個人的に「どんでん返し」のほうがインパクトを与えやすいと思います。こけると、痛々しい結果になっちゃいますけどね。
オチの書き方(つけ方)のパターンに続き、次回は「三題噺」の全体的な書き方の対策についてお話したいと思います。
クリエイティブに思える「三題噺」が、実は準備次第で、出来が大きく変わることを理解していただける内容を予定しています。
クリエイティブ問題に不安を感じたら、近所の書店、ネットショップの楽天ブックスやアマゾンで、できるだけ早く参考書を手に入れましょう。
未来のテレビマンに「三題噺」はきちんと対策を立てて訓練すれば「天才的な文章が書けなくても、突破できる関門」ということを覚えておいてくださいね。