ディベートやディスカッションの司会者になることは得?それとも損?
結論から言いますね。ディベートやディスカッションの司会者を務めたからといって、集団討論の面接で有利になることも不利になることもありません。
司会者に立候補したからといって、集団討論の採点が有利になるわけじゃないんです。
集団討論を行うとき、採用担当者が司会者を決める場合と自分たちで司会者を決めることができる場合があります。
採用担当者から司会者に指名された場合はどうしようもありませんが、自分たちで司会者を決められる場合は、司会が得意なら手を挙げ、司会が得意でなければ手を挙げないスタンスでOKです。
司会者は一番最後にみんなの意見をまとめる役割を担っています。
その役割を考えて、自分が苦手なテーマが出題されたときに司会者に立候補する人もいます。なかなかの裏技です。
しかし、緊張している状況で苦手なことに手を出しても上手くいかないケースが多いので「司会が得意でなければ立候補しない」という考え方がシンプルでいいと思います。
もしあなたが司会者に指名された場合は、一番最後にみんなの意見をまとめます。
ところが、実際の集団討論は熱くなりすぎて、みんながバラバラの意見を言ったり、みんながひとりの意見に乗っかたりするケースも少なくありません。
その場合、司会者の力量が試されることになります。
実は、集団討論を強引にまとめる必要はないんです。
採用担当者が重要視するポイントは協調性なので、極論すると、みんなが和んだり、満足できたりする形であれば、お笑いに走っても合格できます。
「A君とB君の意見が…」とまじめなまとめ方でも構いません。
「時間が経つのも忘れちゃうくらい盛り上がりましたね。続きは、このあとみんなでお茶飲みながらやりますか。ひとまず終わりましょう」でも構わないんです。
「どんなまとめ方でも構わない点」は、テレビ業界と他業界のディベートやディスカッションの大きな違いですね。
司会をするときは「場の空気」を大切にしましょう。「空気が読める」と思われると、印象がめちゃめちゃいいですよ。
続いて、あなたが司会者でない場合を想定してみましょう。
正直なところ、全く「意見を拾えない人」が司会者になってしまうと、グループ全員が面接に落ちてしまうこともあります。
司会者が最後に意見をまとめることができなくて「何を言っているのか、さっぱりわかりません」となってしまうからです。
もちろん、採用担当者は集団討論のすべてをチェックしているので「司会者が力量不足」ということはわかっています。
しかし、「チームが司会者をサポートできなかった」という別の見方もできます。
番組制作はチーム作業です。
集団討論は「あなたがどれだけチームに貢献できるか」をアピールする場なので、もし司会者がダメな場合は、何とか正しい方向へ議論を持っていくことも大切です。
繰り返します。集団討論はグループ作業です。
連帯責任を負っていることを意識して、ディベートやディスカッションに取り組みましょう。採用担当者はあなたのチームプレーをチェックしていることを忘れないでくださいね。