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美術装飾(美術スタッフ)の仕事と役割

美術装飾とは?

美術装飾とは、ドラマやバラエティのセットを作ったり、出演者の衣装やメイクを行ったりして、番組を演出するスペシャリストです。テレビ番組を裏で支える「縁の下の力持ち」ですね。

ディレクターが演出、カメラマンが映像の責任者なら、美術装飾は文字通りアートの責任者です。美術スタッフが作るセットや用意する衣装、メイクによって、番組や出演者の雰囲気が大きく変わってきます。

美術装飾の仕事

美術装飾の仕事は「大道具」「小道具」「衣装」「メイク」の4つに分けられます

まずは「大道具」。番組のセットを組み立てるスペシャリストです。一般の視聴者になじみ深い仕事では、ドラマやバラエティ番組のセットがわかりやすいでしょうか?

続いて「小道具」。ドラマやバラエティ番組で使う雑貨や家具、持ち道具を準備するスペシャリストです。ドラマに実際に存在しないコーヒーや雑誌が登場するシーンを目にしたことがある視聴者も多いと思います。

スポンサーに配慮しながら、番組の雰囲気を演出することは「小道具」の大切な仕事。「どんな時代にどんな場所でどんなモノが使われていたのか」についての知識が求められる仕事です。

続いて「衣装」。最近は「スタイリスト」という名称がよく使われます。衣装は、出演者の好感度を左右し、番組の視聴率に大きな影響を与える重要な仕事です。

余談ですが、僕の師匠は、番組で着た服をスタイリストさんからよく買い取っています。お店に行く時間が省けて「間違いない服」を選べるので「最も効率的なショッピング」と豪語しています。

おしまいに「メイク」。メイクアップや髪型で出演者の雰囲気を演出する仕事です。一般の視聴者におなじみの職業ですね。

基本的に、出演者はノーメイクでテレビ局へ入ってきます。正直なところ「あれ、誰だっけ?」というタレントやアナウンサーもたくさんいます。

ところが、メイクが終わり、顔が完成すると、強烈なオーラを放つんです。「メイクのチカラってすごいなあ」といつも思います。

最近は顔も髪も同じメイクさんが担当することが多いです。ちなみに、NHKの地方局は出演者(アナウンサーやキャスター)が自分でメイクをします。

僕は、若い頃(ADだった頃)、あまり家に帰る時間がなかったので、仲良しのメイクさんに楽屋で髪を切ってもらっていました。モデル(モニター)代わりだったようで、ときどきおかしな髪型にされていましたけど、時間的にも経済的にもめちゃめちゃ助かりました(笑)

美術装飾になりたい

美術装飾になるために、特別な資格は必要ありません。

よく「ヘアメイクになりたいのですが、資格は必要ですか」という質問を受けます。答えはノー。美容師になりたいなら、資格が必要ですが、ヘアメイクになりたいなら、資格は必要ないんです

ただし「衣装」や「ヘアメイク」は実績がすべてを左右すると言っても過言ではありません。「過去に誰の衣装やヘアメイクを担当したのか」が次の仕事につながります。

「大道具」や「小道具」を希望するなら番組制作会社に入社すること、「衣装」や「ヘアメイク」を希望するなら実績のある人についてノウハウを学ぶことが一番の近道です。

美術装飾(美術スタッフ)の求人情報

美術装飾(美術スタッフ)の求人は、経験者採用が一般的です。

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