VTRの納期前は睡魔と格闘！テレビ局のADの仕事は激務です

取材やロケで出会う人たちから「テレビ局のADって本当に激務ですか？」と質問されることがときどきあります。テレビ業界の情報ダダ漏れじゃないですか(笑)

ADに興味をお持ちの皆さんも「本当のところはどうなの？」と感じていらっしゃるかもしれませんね。結論を言うと、テレビ局のADの仕事は本当に激務です！

僕は、ADの頃、情報番組のコーナーを2つ担当していました。そんなわけで、毎週2本のVTRを制作していたのですが、納期前は基本的に徹夜でしたね。つまり、週に2日は徹夜です。

ただし、駆け出しだったADの頃は、今と比較にならないくらい仕事が遅かったので、今の僕が当時と同じ仕事を与えられたら、徹夜をすることなく、VTRを納期に間に合わせることができます。

取材やロケでいろいろな業界の人たちとお話をさせていただく機会があるのですが、テレビ局のADに限らず「アシスタント」はどの業界も大変です。

仕事を覚えはじめたばかりの頃は、作業のスピードが遅く、やり直しを命じられることも多いので、どうしても作業時間が長くなっちゃいます。

でも、AD業務をこなしながら、上司や周りのスタッフに認めてもらわない限り、ディレクターに昇格できないわけですから、たとえ激務であっても、歯を食いしばって乗り越えるしかありません。

そんなわけで、僕はAD時代に「意識して仕事を早く終わらせること」を心がけていました。

幸い、僕の師匠は「徹夜は効率が悪い。平日は仕事を早く終わらせて家に帰って休め。休日は思いきり遊べ。ADが遊ばないと情報収集できないだろ？」という仏様のようなテレビマンだったので、仕事を早く終わらせることができれば、すんなりと家へ帰ることができました。

ダラダラと仕事をしてしまうと、自分で自分の負担を増やしてしまい、激務じゃない仕事量を激務にしてしまう可能性があります。

ADの仕事は、確かに大変な作業量ですが、テレビ局のADとしてキャリアをスタートさせたら、激務を激務に感じさせない仕事のスピードを身につけたいですね。

おしまいに、皆さんの希望になりそうな裏話を。ADの激務と格闘しながら、スキルを磨き、経験を積み重ねた結果、特別な取り柄のない僕もディレクターに昇格することができました。

実は、ディレクターに昇格したとき、給料がめちゃめちゃアップしたんですよ！

AD時代は激務の連続で大変だったのですが、いい思い出に変わった瞬間ですね。テレビ業界は、激務の先に、夢が広がっています。目標を持って、積極的な姿勢で仕事に取り組みたいですね！